2012年10月05日

J2第36節 湘南ベルマーレ(Shonan BMWスタジアム平塚 )10月1日(月) 19:00キックオフ


台風で厄払い


キタジの決勝ゴールから、試合終了のホイッスルが吹かれるまでの記憶が全くない。気がついたら、自然と涙がこぼれていた。嬉し涙にはかわりないのだけれど、なにかホッとしたというかなんというか。4年前、このスタジアムでやっとアウェイで勝てた時とはまた違った感情がこみ上げてきた。

本来であれば9月30日の19時開催だったこのカード。
台風17号の影響を受け、1日延期という異例のスケジュールがリリースされた。選手のコンディションやメンタルについては、雄太や主税やキタジがブログに綴ってくれている通り。たとえ1日であっても、試合開催日を逆算してコンディションを持ってくる選手たちにとっては大きなハンデだったに違いない。

サポーターも同じだ。熊本からきたコールリーダーはじめ、サポーターたちは3泊4日の宿泊を余儀なくされたし、関東在住のサポーターにとっては、残り少ない関東開催の試合に仕事の都合で足を運べないサポーターだっていた。「来たくてもこれなかったサポーターのために。」そう思って試合に臨んだサポーターは私だけではないはず。相手の順位など関係ない。ホームがつないでくれた2連勝、そして、これから続くアウェイ連戦に弾みをつけるべく、絶対に負けることが出来ない試合だった。

17時の開場のころには、15名ほどのサポーターが待機列にいた。急遽延期になったにもかかわらず、湘南のスタジアムグルメは充実。各々が試合前のコンディションを整えていた。

選手たちがアップに入る。
その選手たちの表情にはリラックスした笑顔が伺えた。「大きな声でがんばりましょー!」そうキャプテンの主税がゴール裏のサポーターに声をかけてくれた。「今日、少なくてゴメン!」私はキャプテンにそう伝えた。とにかく、今ビジターにいる20数名で最高の後押しをしなければならない。前回の関東開催で不甲斐ない試合だっただけに、サポーターもより一層熱い後押しで選手を鼓舞した。

試合開始と同時に湘南がペースを握った。左サイドの高山に若干手を焼いているようだったが、相手のミスにも救われ連動する動きは見られない。シュートは打たせてもらえてはいないが、これは1チャンスが勝負を決するかもしれない。そんな思いを持ちながら、声を枯らしていた。そしてそのチャンスをものにした和樹。きっと私が実況であれば「いい時間に熊本が先制!」と言っていたであろう、前半43分の得点でした。

関東での初得点など、その瞬間は忘れていたものの、ゴール裏は狂喜乱舞!それまで苦しい展開に折れずに戦ったサポーターを労ってくれるようないい時間帯のゴールでした。ハーフタイムには「まだ45分あるけん!」と引き締めることを忘れず、後半を迎えた。

今シーズン初となる後半開始のルンバも心地よく、とにかく追加点を奪って楽な展開に持ち込んでほしいという一心で後押しした。ところが、残り15分のところで湘南に同点に追いつかれた。PKだ。相手が蹴ったボールは雄太の右手をかすめ同点に追いつかれる。残り15分、負けるわけには行かないから。サポーターの声がまた一段と大きくなったのが印象的だった。

「こんな失点でドローで終わるわけにはいかない。」選手たちからはそんな気持ちを感じることができるほどに熱く戦っていた。スタンドもヒートアップ。とにかく逆転をそう声を枯らして戦っていたロスタイムの事だった。ロスタイムは4分。時間的にはもう終わりかなという時間帯。武富のクロスがキタジに合わず、キーパーがキャッチ。キーパーはアンダースローでDFへパス。すると、そこにチェイスしてきたのは五領。

今、考えると、ものすごくスローモーションに見えた気がする。イチが高山を股抜きでかわすとカットインしてミドルを放つ。DFにあたったボールがゆっくりとゴールポストへ直撃する。ボールがこぼれる。詰めるDFはいない。そこに入ってきたのはキタジだった。丁寧に頭で押し込むというより、置くイメージでゴールネットを揺らす。
スタジアム全体が静まり返った。だれも、このゴールを信じられなかったのだ。

そして湧き上がるアウェイ席。
本当によく覚えていない。キタジがゴールを決めてからがものすごく長かったような・・・・。

アウェイで初めてのCome On ROSSO!キタジが足つっちゃったから1回しか出来なかったけど、素晴らしい仲間と素晴らしい選手・スタッフとこの至福の時間を共有できた。本当に辛かった。今年はもう関東では勝てないのではないか。水戸戦を見たときにはそう思った。それから見違えるほどに変わった大分戦、そしてキタジが目覚めた福岡戦を経て湘南。

今シーズンもあと1ヶ月。このチームが見れるのもあと6試合。残り6試合。全勝する。そして天皇杯も勝たせて、今のチームを少しでも長く見たい。見ていたい。そして共に戦いたい。

4連勝がかかった山形戦。
遠いアウェイの地に、全国から、ロアッソを愛する仲間たちが集まり。また勝利のために叫び、飛び跳ね、声を枯らしてともに喜びをわかちあいたい。
text by tokiyan/photo by masaton

posted by report at 18:18| 試合レポート