2013年06月05日

J2 第17節 アビスパ福岡戦(レベルファイブスタジアム)2013年6月1日(土)



アビスパ福岡 1 - 1 ロアッソ熊本

スコアで測れないバトルオブ九州


梅雨入りし、朝から雨の降る中向かうは今季2戦目のバトルオブ九州、相手は福岡。
なかなか勝てない九州アウェイ、今季も長崎で惨敗を喫し今後こそと必勝の思いで乗り込む。

バスツアーなどで集まった多くの熊本サポーターは長い列を作り開門を待つ。
雨は一向に止む気配は無く、これから始まる激闘を予感しているよう。

前節痛んだGK南はスタメンに名を連ねており安堵する。
HIKARIで魂を交換。
勝利をもぎ取りたい気持ちは選手たちからも伝わって来て、ゴール裏の熱気もいつも以上に感じる。
その熱から発せられる湯気なのか、雨の影響で出来た薄い靄なのか、雨の降りしきるスタンドには独特の雰囲気がある。

キックオフ、良い入りを見せる。
岡山戦程の収まりは無いものの引き続き状態は良いように思えた。
相手から押し込まれ、危ないボールを放り込まれる時間帯も落ち着いて凌ぐ。
相手はこちらがボールを持ったら前から来るのだが単発で、それをパスワークで交わしファウルを誘うと序盤で2枚の警告。
徐々にゲームを支配しつつあった。

とにかく先制点。
この支配を完全なるものに、という矢先にDFとGKの連携ミスを掻っ攫われて流し込まれ失点…
さすがにこのゲームにこの失点は痛い。
が、時間はまだ十分、同点逆転と事を進めるしかない。
前半のうちに追いつきたかったが叶わず。

後半に入っても雨とピッチのコンタクトは激しさを増す。
滑りやすいピッチで必死に踏ん張る選手達、それを後押す応援。
バトルオブ九州、このまま負ける訳にはいかない。
相手サポーターの声なんて聞こえない。それは向こうも同じであろう。
その声がぶつかっている所で戦う選手達に届くように声を張り上げる。

しかし、ゲームはバランスを失い始める。
後半10分という早い時間に相手選手のひとりが退場しすると、攻と守の構図がほぼ明確にされ、全選手の大半が相手陣内で戦うことになった。

当然の如く攻撃を続ける。
サポーターも呼応して後押しを増幅させる。
相手は必死に激しくぶつかってきて、伴い警告も積み重なっていくものの、なかなか割れない。
でも続けていけば必ず得点出来る、そんな雰囲気はあった。

そしてここでまたこのバランスすら崩れる事象が。
相手キーパーが怪我をしてしまい、交代枠を使い切っていた福岡はフィールドプレイヤーをキーパーにせざるを得ない状況に。
フィールドは10vs8、そしてキーパーは本職ではないという今まで経験したことのないような事態に。恐らくそれは戦っている選手たちもだろう。
だがそれは福岡としては「跳ね返す」ということが完全に明確化。
ここにきて先制されたことが重くのし掛かる…

攻めども攻めどもこじ開けられない、相手の気迫も凄まじい。
表示されたアディショナルタイムは何と9分。
何度も足を攣りながらも跳ね返し続ける相手に正直厳しさを覚えつつ、必死に選手達を呼び込む。
暗くなり始めて更に冷たくなった雨も感じられない位に。

時はアディショナルタイムの9分を過ぎた辺りだろうか。
長いボールを上がりっ放しの矢野が競って齊藤へとつなぎ、最後はファビオがボレーシュートを決めてようやく同点!
ホームの選手とサポーター全てが気迫で守ってきたゴールにようやく叩き込むことが出来た。
100分間でようやく手にしたゴールにサポーターも更にヒートアップ。
逆転へ残された時間は少なく、すぐにホイッスルを聞く事になった。

勝ち点は1しか手に出来なかった。
けれども、必死に相手選手とサポーターが一体となって守るゴール、それをやっとの思いでこじ開けたことはきっと次につながるはずだ。
バランスの崩れたサッカーだけども、魂と魂がぶつかり合う、サッカーが持つ激しさを改めて見せてくれた。
これ程の試合が福岡以外、はたまたバトルオブ九州以外で起きたかどうか分からないが、きっと九州同士だからこそだと。
そう思うとやはり、勝ちたかった。異様な雰囲気に飲まれて勝ちを呼び込めなかった、という表現が正しいかもしれない。自分達もこれを糧に成長しなければと思う。

次はホーム戦だ。
がっぷり四つで迎え撃って勝つ。
ホーム感を精一杯出して勝つ。

text by takana/photo by lee

posted by report at 23:48| 試合レポート